2階リビングは都会での採用が多く、特に住宅が密集しやすい場所に人気の間取りでです。
しかし、本当に2階リビングの間取りっていいの?デメリットはないの?って疑問はありませんか?
うん、実は少し心配な気持ちがある…
そこで本記事では、建築業界に15年以上携わっている私が、2階リビングで後悔しないための考えておくことについて詳しく解説します。
- 2階リビングのメリット・デメリット
- 2階リビングで後悔しないための注意点
- 2階リビングで後悔しないために押さえておきたいポイント
- 2階リビングのおすすめの間取り
- こんな人は2階リビングに向いてる
最後まで読むことで、2階リビングに対する不安も解消され、後悔のない2階リビングにする方法が分かります。
/タップして先読み出来ます\
2階リビングのメリット
2階リビングのメリットを教えて欲しい!
メリットを解説するよ!
気になる場所へタップして移動できます。
日当たりが良い
実は、住宅が密集している場所は2階リビングの間取りが多いです。
どうして住宅が密集していると2階リビングが多いの?
リビングに光が入りやすいからだよ!
住宅密集地では敷地の4面に隣家があり、隣家によって日陰ができやすくなります。
そのため、滞在時間が長いLDKを1階に配置した場合、明るくないLDKになる可能性があります。
2階リビングであれば、隣の家よりも高い位置に窓を配置するなどの工夫がしやすいため、リビングに日差しを取り込みやすくなります。
大きな窓からバルコニーに出られるようにすれば、日当たりと共に眺望も楽しめます。
プライバシーが確保されやすい
2階リビングは、外を歩いている人の視線よりも高い位置にあります。
確かにそうだね!
だから外からのリビングを見られることはないよ!
つまり、プライバシーが確保されやすいメリットがあります。
特に密集地だと敷地と道路の距離が近いため、1階リビングだと外の気配や視線が気になりやすくなります。
プライバシーが確保されるため、住宅密集地で2階リビングを採用する人が多いです。
騒音が伝わりにくい
2階リビングは外からの騒音が聞こえにくく、外へ騒音を伝えにくいメリットもあります。
どうして聞こえにくいの?
道路よりも高い場所にリビングがあるから音が伝わりにくいんだよ!
道路よりも高い位置にリビングがあるので、車が通っても音が伝わりにくいです。
そのため、リビングにいても、車が通った時などの外の音が気にならずに、ゆったりくつろぐことが可能です。
また、逆に言えることですが、2階リビングで音楽を聞いたり、会話・テレビなど楽しんだりしていても騒音として伝わりにくいです。(近隣の家が1階にLDKの場合)
耐震性が上がる
2階にリビングを配置する場合、1階に子供部屋や寝室を配置して間取りを検討することになります。
そうだね…LDKはやっぱり広く取りたいからね!
結果として耐震性が上がるよ!
1階に子供部屋や寝室など複数の部屋を配置すると、耐震性を上げるために必要な耐力壁をできやすくなります。
そのため、耐震性が上がります。
1階リビングの耐震性が悪いというわけではありません。(2階リビングの方が優れているといった意味合いです)
天井を高く取れる
2階リビングは、その上階に部屋がないので天井を高く取りやすいというメリットもあります。
天井が高いと部屋が広く見えて開放感が出るよ!
また、よりおしゃれにしたいなら、以下のことを検討するといいですね。
- 勾配天井にする
- 化粧梁をつける
- ロフト・屋根裏収納をつける
ロフトや屋根裏収納は子どもの遊びスペースやシアタールームとしても利用できます。
2階リビングのデメリットとその対策
2階リビングのデメリットってあるの?
デメリットを解説していくよ!
気になる場所へタップして移動できます。
デメリットと一緒に、対策も一緒に紹介していきます。
2階への上がり下りへの負担
2階リビングは、2階への上がり下りがきついということです。
そんなにきついのかな?
普段はそうでなくても、重い荷物を持ってる時はきついかもね!
- スーパーで買い物した重い荷物を2階まで運ぶ
- 宅配便や来客で何度も階段を降りで対応
- 家具・家電の購入した時
将来的に考えると、老後は足腰が弱くなって負担が大きく感じるかもしれません。
大きな家具や家電を購入した際に、2階まで運びたくても階段幅が足りず、クレーンで窓から搬入するケースも可能性としてはあります。
対策:間取りの工夫で上り下りの負担を軽減
2階の上り下りの対策としては、何か起こってもうまく対応できるようにする必要があります。
そのためにはどうしたらいいの?
設計の段階で間取りの工夫をすればOKだよ!
具体的な設計の方法は下記の通りです。
- 1階の階段上り口を玄関の近くにして、下り口をキッチンの近くにする
- 階段幅を広く取るようにして、階段の蹴上高さを低くする
- 将来リフォームによって変更がしやすい間取りにする
設計の段階で事前に検討するようにしましょう。
夏はリビングに熱がこもりやすい
2階リビングは夏には暑くなりやすいです。
どうして2階リビングは暑くなりやすいの?
太陽の光を2階の方が多く当たるからだよ!
そのため、夏場は常にエアコンを付けていないと熱がこもりやすくなってしまうのです。
特にペットがいる場合、ペットがバテたり熱中症になってしまう恐れもあるので注意が必要です。
対策:シーリングファンで熱を分散
シーリングファンを天井に取り付けて、こもりやすい熱とエアコンの風を分散するようにしましょう。
シーリングファンの近くに高窓を設けて、そこから熱い空気を排出すると良いでしょう。
シーリングファンはすごく優れているよ!
また、ファンは逆回転することもでき、空気を吸い上げることも可能です。
冬も暖かい空気を循環させることも出来ます。
対策:家の断熱性能を高くする
家の断熱性能が高くなると、外からの熱が家の中に伝わりにくくなります。
また反対に、室内の空気も外に逃げにくくなります。
だからエアコンの効率が良くなるよ!
エアコンだけで快適に過ごせるようになるんだね!
- 樹脂サッシを採用する
- 断熱材を厚いものに変更する(特に屋根)
家の断熱性能を高くするなら、まずはサッシを樹脂サッシにするようにしましょう。
庭に出にくくなる
2階にリビングを設けると、2階メインでの生活になるため庭を利用する機会が少なくなる可能性があります。
ガーデニングとかは出来ないのかなぁ…
2階リビングとの相性は良くないかも…
もちろん、本人のやる気次第で庭で出ることもあります。
また、雑草が生えたりすると庭でやる作業も出るかもしれません。
しかし、2階中心の生活になるため、1階リビングの人に比べて庭に出る可能性が低くなります。
対策:2階リビングにバルコニーをつける
2階リビングを採用するなら、リビングから続く、広いバルコニーをつけるのがおすすめです。
2階のバルコニーをつけたらどうなるの?
2階のバルコニーで庭でやれることをすればいいんだよ!
例えば、ガーデニングや家庭菜園などは庭でなくても、バルコニーで出来ます。
また、広いバルコニーであれば、そのまま外で昼食を取ったり、バーベキューを行ったりすることも出来ます。
2階リビングとバルコニーは相性が良いため検討して下さい。
家族のコミュニケーションが取りづらくなる
2階にリビングを設けると、家族の寝室や子ども部屋は1階に配置されることになります。
1階に子供部屋がくるとダメなの?
知らないうちに家に帰っていることもかるかも?
2階中心になるため、音に気付かずそのまま子供部屋に入れば…帰ってきたなどが分からないかもしれません。
ただし、1階リビングであっても階段の位置によっては、そのまま2階に上がり気づかない可能性もあります。
ただ、こういった帰ってきてからの声掛けがないと、コミュニケーションが取れないなんてこともあります、
対策:間取りの工夫で家族の会話を増やす
2階リビングで家族のコミュニケーションが取れるように間取りを工夫しましょう。
具体的にどうすればコミュニケーションが取れる間取りになる?
例を紹介していくよ!
2階リビングでもコミュニケーションが取れる例
- LDKにスタディコーナーを設け小学生くらいまではリビング学習をさせる
- 必ずLDKを通って脱衣所・お風呂にいく間取りにする
- 2階に個室を作り、子供が小さい時は子供部屋として使う
子どもの成長と共に1階の自室を使うようにするなど年齢と状況に応じて、1階と2階の部屋をうまく使い分けるようにしましょう。
水回りの工事費が高くなる
2階リビングにするとキッチンや浴室、洗濯スペースもまとめて2階に配置する間取りが多いです。
そうなると…費用が高くなるんだよね…
どうして高くなるの?
2階でキッチン・トイレ・風呂などの水を使えるようにするための工事ために行う工事が1階に比べて大変だからです。
その分、材料も多く必要になりますし、補強工事も必要となります。
また、広さの関係上、間取りによっては洗濯物を干す場合に1階に降りて干す可能性もあります。
間取りはしっかりと考えよう!
対策:1階にキッチン・トイレ以外を持って行く
1階に子供部屋や寝室もを持って行くのであれば、風呂・トイレ・洗面を1階に設置するのは充分にありです。
少し階段の上り下りは面倒になるかもしれないけどね!
1階に水回りを持って行くことで、2階のリビングを最大限広く出来るメリットがあります。
リビングを広くしたいと思っている人は、水回りを1階に持ってくることで工事も抑えられやすいためメリットも大きいです。
対策:使いやすい生活動線を検討する
正直、工事費を安くする方法は難しい!
そうだんだね…
水回りの工事費を安くするのは難しいですが、工夫をこらすことで費用以上に使い勝手の良い間取りにすれば問題ありません。
例えば、2階に水回りを全てまとめることで、2階で全ての生活動線を完結することが出来ます。
洗濯→干す→衣類を収納する(ファミリークローゼット)を2階に配置すれば家事が楽になります。
お金を出した分、魅力のある間取りにしましょう。
/タップしてもう一度確認できます\
2階リビングって老後は大丈夫? 対策を解説!
マイホームを持つ年齢は大体30代〜40代あたりですので、その頃2階リビングでもさほど負担を感じないかもしれません。
しかし、年齢が上がり60代以上になると、2階へ上がる階段が負担に思えてくるでしょう。
2階リビングって老後も大丈夫なの?
不利だけど、対策すれば大丈夫だよ!
気になる場所へタップして移動できます。
老後でも安心して2階リビングで暮らせるような対策を工夫をご紹介します。
将来1階でも生活できる間取りにする
将来1階だけで生活できるように、間取りの工夫を検討しましょう。
具体的に言えばどういう意味?
水回りと寝室を1階にすると良いよね!
2階リビングにする場合、水回りを全て2階に集約すれば家事効率が上がります。
しかし、お風呂やトイレなどの水回りと寝室を1階に集約すると将来的に安心です。
その場合、2階リビングでの生活で家事効率が下がらないような間取りの工夫もしなければなりません。
もしくは、将来的に1階リビングにリフォームできるように最初から設計士と相談しながら進めて行くといいですね。
緩やかな階段を採用
階段の上り下りは年々大変になってきます。
そのため、階段の蹴上高さを低くして緩やかな階段を採用することが大事です。
ゆるやかな階段だったら、大丈夫かな?
将来足腰が弱くなっても負担が少なくなるよ!
緩やかな階段であれば、将来足腰が弱くなっても階段の上り下りの負担を軽減できます。
手すりが取り付けられるように壁下地補強をする
手すりって必要なのかな?
今は必要ないけどね!
若いうちは手すりは必要ないかもしれませんが、将来的に手すりがつけられるように壁を下地補強しておくようにしましょう。
- 廊下
- トイレ
- 玄関
こういった場所は将来的に手すりがあった方が便利になります。
将来的にエレベーターや階段昇降機の設置を検討する
2階リビングで将来も過ごすことを想定しているのであれば、エレベーターや階段昇降機の設置も検討しましょう。
ただし、今すぐに設置する必要はありません。
将来的に設置できるように設計段階で考えておくことが大事です。
将来設置できるように、エレベーターや階段昇降機を取り付けができる場所を設計士に相談しておきましょう。
2階リビングでおすすめの間取りは?
2階リビングでおすすめの間取りってあるの?
おすすめの間取りについて解説するよ!
気になる場所へタップして移動できます。
2階リビングに続くバルコニーがある間取り
2階リビングとバルコニーの相性はとても良いです。
広いリビングとバルコニーが続く家にすれば、よりリビングも広く感じることが出来ます。
ガーデニングや家庭菜園をしたい人にもいいよ!
2階リビングの場合、庭にわざわざ降りるケースは少ないです。そのため、バルコニーがあると庭の変わりにもなります。
バーベキューも出来るね!
屋外用のソファなどを置けば、景色を見ながら人目を気にせずにリラックスもできます。
1階にビルトインガレージのある2階リビング
車が好きな人は、ビルトインガレージを作った間取りがおすすめです。
特に、車を眺める部屋を作ると最高だよ!
男のロマンってやつかな(笑)
狭小地に家を建てる人は、駐車場が取れないって人もいるため、1階にビルトインガレージを設けて2階にリビングを設置するのもおすすめです。
1階のガレージからすぐに2階リビングに上がれるように間取りを工夫すれば、雨に濡れずに室内にすぐに入ることもできます。
ロフトのある2階リビング
2階リビングはロフトとの相性抜群です。
どうして相性が抜群なの?
2階よりも上に部屋がないから空間を広く出来るからだよ!
- 収納部分として
- 子供の遊び場として
- 趣味のスペースとして
またロフトを設ける分、天井を高くすれば2階リビングに開放感が出てより広々空間を作ることができます。
水回りを2階に全てまとめた間取り
2階リビングにする場合は、2階に全ての水回りを集約すると家事効率が上がります。
- 洗濯物を干すスペース
- アイロンをかけるスペース
- 衣類をしまうスペース
こういったスペースを一緒にすると家事の負担を減らせます。
また、洗濯する→干す→アイロン→収納の簡単に出来る間取りにしましょう。
2階リビングで後悔しないために押さえておきたいポイント
2階リビングでこれだけは押さえておきたいってことある?
大事なポイントがあるから解説していくよ!
気になる場所へタップして移動できます。
押さえておきたい部分を確認して、設計士に相談しながら進めて行きましょう。
家事動線を意識した間取りを検討する
2階リビングの場合は、色々と制限されることが多いです。
リビング以外の部屋をどうするかによって大きく家事動線が変わってきます。
- 洗濯→干す→畳む→収納する
- 買い物からの帰宅→収納する
こういった動線を最短距離にすることが家事動線をよくすることに繋がります。
実際に住むイメージをして、家事がしやすい間取りかどうかを想像しながら間取りの検討をし迷う。
自分が思う間取りでも、実際に住んでみると使い勝手が悪いという可能性もあります。
そのため、設計士と相談しながら進めることをおすすめします。
階段は玄関近くに配置する
玄関近くに階段を配置するのは、2階リビングでは重要なことです。
どうして玄関近くに階段なの?
普段の食品関係の買い物を運ぶことを楽するためだよ!
水やジュース関係は特に重たくなるため、玄関からすぐに2階に上がるようにした方が良いです。
重い荷物を2階にすぐに運べるように玄関入ってすぐのところに階段を配置するようにしましょう。
採光・通風も考慮した2階リビングを検討する
2階リビングは太陽の光が入り、明るい部屋になることが良いところです。
でも…太陽に光が入ってこなかったら??
全く意味がないね…
そのため、窓から室内に光が入る間取りにしましょう。
また、換気などのためにも風通しの良い家にすることもポイントです。
リビングから入った風が通り抜けられるような窓配置にすることで、夏の熱風も外に逃げやすくなります。
勾配天井や高天井などのおしゃれ空間も考える
天井を高く取れるのが2階リビングのメリットです。
せっかく天井を高く取れるのであれば、勾配天井や高天井にしておしゃれな空間作りも考えてみましょう。
やっぱり全然違うかな??
全然違うよ!正直もったいないよ!
少しの間取りの工夫でおしゃれ空間が作れるので、是非とも検討して見てください。
こんな人は2階リビングがおすすめ
どんな人は2階リビングがいいの?
こんな人は2階リビングがいいよ!
気になる場所へタップして移動できます。
眺めが良い場所に家を建てる人
例えば、高台の土地や山や海が見える場所に家を建てる人は、景色を楽しむことが出来る2階リビングはおすすめです。
2階リビングはより高い場所から景色を見ることが出来ます。
家にいながらホテルや旅館のような風景を楽しめるよ!
確かに、マンションとかも高い場所の方が眺めがいいよね!
あえて、そういった場所を選んで家を建てる場合は、最大限に楽しめる空間にしましょう。
住宅密集地・狭小地に家を建てる人
住宅密集地や狭小地に家を建てる方に2階リビングはおすすめです。
密集地や狭小地は隣家との距離も近いからね!
太陽の光が室内へ入ってくることが難しいです。
その点、2階リビングなら、人目も気になりにくく日当たり抜群の部屋が作れます。
建てる土地や環境次第ってことだね!
車を収納できるガレージが欲しい人
車が趣味で広いガレージが欲しいけど、敷地に制限がある場合も2階リビングがおすすめです。
1階に大きなガレージを作りたい人におすすめだよ!
ガレージを作ると、1階で生活空間を持ってくるには大きな土地が必要です。
しかし、2階に生活空間を全て持っていくようにすれば問題ありません。
ガレージの壁を全てガラス窓にして、一部屋作れば自分の愛車を眺めながらくつろげる趣味部屋も設置できます。
そんな生活…憧れるね!
プライバシーを守られる間取りにしたい人
密集地や狭小地でない場合は、ほとんどの人が1階にリビングがあります。
そのため、2階リビングにするとプライバシーが確保され人目が気になりません。
自分の趣味をリビングで行い人には最適だよ!
例えば、家の中でダンスやヨガなどを行っている場合、見られることはほとんどありませんが、見られる可能性はあります。
そういった心配がないことので安心です。
音楽鑑賞とかも良いよね
音が外に伝わりにくいのでリビングで快適な生活を楽しめます。
まとめ :2階リビングの間取りで後悔しないためには
2階リビングについて、詳しく解説してきました。
2階リビングは心配な点はありますが、実はメリットの方が遥かに多く、間取りを工夫することでより良い快適な空間を実現できます。
2階リビングを検討している人は是非、参考にして下さい。
では本日のまとめです。
他にも人気の間取りについて詳しく解説しています。
インスタグラムもやってます。
よかったらフォローして頂けますと幸いです。
インスタグラムはこちら☞
コメント